「ITツールを導入したいけど、うちの会社(個人事業)には、どんなITツールが適しているのかな…」ITツールやIT導入補助金のことで悩んでいませんか。今回は、ポストコロナの2021年(令和3年)ITツールを活用し、電子化・DX化に取り組みたいとお考えの方へ、「IT導入補助金」の過去の事例を基に、ITツールの活用事例をわかりやすく解説します。
- 課題はあるけど、どのような手を打てばよいのかイメージができない
- IT導入補助金は具体的にどんなことに使えるのか知りたい
- うちの会社(個人事業)の業種でもITツールを活用できるの?
自社に適したITツールを導入するために、過去の活用事例から2021年(令和3年)版の考え方を整理していきましょう!
1.【業種別】IT導入補助金の活用事例からイメージをつかむ
自社に悩みや課題があるけど、必要なITツール機能がわからないという方もいるのではないでしょうか。そんな方へ過去のIT導入補助金の活用事例を基に説明していきます。自社に必要なITツールの機能を見つける参考としてください。
これから、業種別として「医療」、「介護業」、「保育業」についてご紹介していきます。
※ITツール導入のイメージをつかむことを目的とした過去の事例ですので、IT導入補助金の2021年度プロセス構成とは異なる場合があります。2021年IT導入補助金申請については、現在の技術基準と照らしご確認をお願いします。また、本掲載内容は、IT導入支援事業者の登録ツール・交付申請の要件を担保するものではありませんのでご注意ください。
2.医療でのIT導入補助金活用事例
これまでは、患者管理や訪問診療への対応、会計業務にかかる時間の削減のため、電子カルテやレセプト管理、会計業務の効率化に対応するITツールが多く導入されています。
|悩み
医師と看護師、受付スタッフのやり取りは口頭で行われています。そのため伝え漏れや聞き間違いが起こってしまい、患者さまに伝えるべき情報が伝わらないことがあります。もっと確実なコミュニケーション方法はありませんか。
|おすすめITツールの機能
- 患者情報管理
- コミュニケーションツール
- ワークフロー
電子カルテに院内チャットの機能を組み合わせて利用できるツールを導入。
|導入効果
患者さまからの質問や治療の流れなど、院内で共有すべき情報を気軽に文字で記録できる環境をつくることができれば、スムーズな情報伝達が可能になります。
患者さまの治療状況がわかる電子カルテ。その患者さま一人ひとりの情報に院内チャットを紐づけることで、誰に対して何をすべきなのかを文字として記録していきます。それにより伝えるべき情報が履歴として残り、複数のスタッフが目で見て同時に確認、理解できるようになるでしょう。
また院内チャットは医師と看護師間のやりとりだけでなく、受付スタッフや技師、処置室など、診察室から離れた環境で業務を行うスタッフ同士でもコミュニケーションが可能になるので、院内全体での情報共有も容易に。患者さまへのお知らせもより確実なものになるはずです。
|結果
- 顧客満足
- 働きやすさ
3.介護業でのIT導入補助金活用事例
施設介護、訪問介護、共通する悩みもありますが、業態ならではの悩みも多くあります。これまでは、介護保険請求業務や給与計算など会計業務の効率化を図るITツールや、ケア内容の記載にかかる時間の削減のため、本部への報告やスタッフとの情報共有に関するITツールが多く導入されています。
|悩み
利用者の介護レベルやその日の体調によって、食事量・回数などを変更する必要があります。そのためどうしても出てしまう食材のロス。少しでも減らしたいと考えています。
|おすすめITツールの機能
- 在庫管理
- 給食管理
- 入居者情報管理
献立作成や食材発注管理、在庫管理を効率的に行える給食管理システムを導入。
|導入効果
施設で提供する給食の献立作成や食数管理の情報と、利用者さまの個人情報、発注・仕入・日計・在庫管理、栄養ケアマネジメント業務を連携させることができるシステムを導入することで、複雑な栄養所要量の計算や、献立をもとにした食材の発注書の作成も自動で行えます。それにより仕入れた食材のロスも、作業時間も大幅に減少。システムによってアレルギーを持つ利用者さまの情報も確認しやすくなるため、スムーズに安心安全な食事を提供できる環境が整います。
|結果
- コスト削減
- 時間短縮
4.保育業でのIT導入補助金活用事例
園児によって異なる保育料。延長保育や教材の購入費なども一人ひとり異なり、会計業務の負担が大きいため、これまでは、会計業務の効率化に対応するITツールが多く導入されています。
また、保護者とのコミュニケーションの手法も時代とともに変化をしています。
|悩み
月末は特に保護者のみなさんにお伝えすることが多くて、大変です。保護者のみなさんへの連絡事項はメールで送っています。SNSしか使っていない方もいらっしゃり、ちゃんと読まれているのか不安です。
|おすすめITツールの機能
- 生徒園児情報管理
- コミュニケーション・問い合わせ管理
保育関係の統合ツールを導入。保護者用のスマートフォンアプリケーションも併せて使用。
|導入効果
保護者への連絡を登録されたメールアドレスへの送信に加え、導入したツールの保護者用スマートフォンアプリへの配信も同時に行える設定に。スマートフォンアプリへの連絡事項の配信は、連絡内容を確認すると既読のチェックも記録されるので、保護者へ情報がしっかり伝わっていることが保育士側でもわかるので安心です。
また保護者からの伝言や急な保育時間の変更などの連絡もスマートフォンアプリを経由して伝えることができます。朝の忙しい時間に保護者が保育園に電話をかけて連絡をする必要もなく、移動中にでも簡単に連絡ができる環境を整備することで、保育士と保護者双方の時間的余裕と安心を生み出しています。
|結果
- 時間削減
- 働きやすさ
- 顧客満足
5.まとめ
IT導入補助金の過去の活用事例として、医療、介護業、保育業についてご紹介してきました。
【業種別】飲食業、宿泊業、小売業、卸売業の解説はこちらから!
共通する悩みもありますが、業種ならではの悩みも多くあります。IT導入補助金をはじめとした各補助金は、悩みのある会社や個人事業者などが、電子化やDX化に取り組むチャンスです。
補助金申請を考えている方、ITツールの導入をお考えの方やITベンダーの方、また他士業の方へ、申請や流れが分かりづらい場合には一緒にサポートさせていただきますのでお気軽にお問い合わせください。